「年齢を重ねて乳がんが気になってきた」
「母親など身内に乳がん患者がいる」
こんな理由で、乳がんへの不安を感じていませんか?
そんな方におすすめなのが「ブレスト・アウェアネス」。
ブレスト・アウェアネスとは、「乳房を意識する生活習慣」のことです。
これは乳がんの早期発見を目指す考え方で、従来の「自己触診」よりも、日常的に胸の状態を意識することが大切だと世界中で推奨されています。
毎日のお風呂タイムを活用して、まずは「自分の胸を知ること」から始めてみましょう!
乳がんは早期発見が大切!
乳がんは早期発見することで、生存率が大きく向上します。
・ステージⅠの5年生存率は95%以上、10年生存率でも90%以上
・治療の選択肢が広がる
・転移のリスクを減らせる
早く見つけて治療を始めれば、元気に長く生きられる可能性が高くなり、普段の生活も今まで通り続けやすくなります。
乳がんのセルフチェックは早期発見に有効
実は、乳がん患者の約半数は自分で異変に気づいています。
・セルフチェックで見つかる「しこり」は、早期の乳がんでも生じやすい症状。
・お風呂や着替えの際に習慣化しやすい
・健康意識が高まり、異常にすぐ気づける
・異常に気づいたら、すぐに医療機関を受診できる。
・定期検診と併用することで、さらに効果的な早期発見が可能!
お風呂でセルフチェックが最適な理由
お風呂でセルフチェックをすると、こんなメリットがあります。
・リラックスした状態で行える
・石鹸やボディソープで滑りがよくなり変化に気づきやすい
・入浴は毎日の習慣で継続化しやすい
・プライバシーが確保しやすい
・視覚、触覚の両方で確認しやすい
「チェックしなきゃ!」と意識しなくても、お風呂のついでにできるのがポイントです。
簡単3ステップ!お風呂でできる簡単チェック
鏡で「見る」
まずお風呂場、脱衣所などの鏡で自分の胸を見てみましょう。

指で「触れる」
体を洗うときに、石鹸をつけて指の腹でやさしく胸をなでるように触れてみます。

脇の下まで「確認」
胸を洗ったついでに脇の下まで触ってみましょう。

ブレスト・アウェアネスは、しこりを探す(自己触診)という行為や意識は必要ありません。
気軽に生活習慣に乳房を意識することを取り入れるだけです。
大事なのは変化に気づくことです。
変化に気づいたらすぐに医療機関へ!自己判断は危険です。
もし「いつもと違う!」と感じたら、必ずしも乳がんであるとは限りませんが、専門医の診察を受けることが重要です。
自己判断の危険性
・「このくらい大丈夫だろう」と安易な自己判断はせず専門医に相談を。
・乳がんの症状は「しこり」だけではありません。
・しこりの8~9割は良性の腫瘍ですが、良性か悪性かの判断は専門医にしかできません。
セルフチェックだけでは不十分
・小さなしこりや脂肪組織が多い乳房では正確な判断が難しいことがあります。
・マンモグラフィーや超音波検査などの画像検査は、セルフチェックでは発見できない腫瘍や石灰化を検出できます。
セルフチェックだけでは不十分!必ず検診を受けましょう
自身で乳房の健康チェックをすることも大事ですが、自分では見つけられない乳がんもあります。
乳房の変化がなくても、必ず定期検診は受けましょう。
ブレスト・アウェアネスは定期的な乳がん検診と組み合わせることで最大の効果を発揮します。
まとめ:家族が乳がんになって早期発見の重要性を実感

実は、私の妹は42歳のときに乳がんと診断されました。
乳がんが見つかったのは、まさにお風呂で「しこり」に気づいたからです。
妹の乳がんは良くないタイプの乳がんでしたが、早く見つかったことと治療に使用された抗がん剤があっていたようで、いまは元気に過ごしています。
職業柄、乳がん患者さんにはたくさん会いましたが、改めて早期発見の重要性を実感した出来事でした。
乳がんは「見つかること」が怖いのではなく、「知らないまま」のことが怖いのです。
まずは自分の乳房を知ることから始めてみましょう。
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