あなたは理解している?:病院で渡される領収書の見方

医療のお役立ち情報

病院で診察を受けた後、手渡される領収書には情報が詰まっています。
しかし、内容が複雑で何を意味しているのか分かりにくいと感じる方も多いのではないでしょうか?

この記事では、医療費の領収書の見方について、ポイントを押さえながら解説します。

領収書の基本構成

病院の領収書は、一般的に以下のような情報が記載されています。
✅患者情報: 名前や診察日、保険の種類などの基本情報。
✅医療費の内訳: 診察料、検査料、薬剤費などの費用が区分ごとに表示されている。
✅保険適用額: 健康保険でカバーされた金額と自己負担額の表示。
✅合計金額: 支払った合計金額

※診療明細書
 領収書とは別に「診療明細書」が一緒に渡されます。
 これには実際に受けた診察や検査、治療の内容が詳細に記載されており、それぞれの合計 点数が領収書の

 各区分に記載されています。これを見て、自分が受けた検査や治療が反映されているかが確認できます。

医療費の内訳

それぞれの項目は以下のようになっています。

そのほかにも「保険外負担」として健康保険で認められない項目が記載されています。例として、入院時に本人が希望した個室の差額ベッド料や診断書料などが含まれます。

DPCとは

急性期入院医療を対象とする診断群分類(1,572分類)に基づく1日あたり包括払い制度のことで「包括医療費支払い制度」と呼ばれる。簡単にいうと、入院する理由(主に病名など)に応じて1日当たりの医療費が決まっているということです。

💠従来の入院費は「出来高払い制度」
  入院中に行った治療や検査に合わせて計算されていました。なので薬が増えれば増えるほど、検査をすればするほど
  医療費が高くなります。
💠DPC制度は定額制
  病名や手術、処置などの内容に応じて1日当たりの医療費が決まっています。検査が増えても、薬が増えても支払う
  医療費は変わりません。

ただし、手術など従来の出来高払いのものもあるので、入院にかかる医療費は定額分と出来高分を組み合わせて計算します。

注意:DPC制度は条件を満たした対象病院のみです。

なぜ点数表示なのか

医療費の内訳は、診療報酬点数を基に計算されています。
診療報酬点数は、診療行為ごとに設定された点数に基づいており、その点数に「1点=10円」を掛け合わせて費用が算出されます。たとえば、診察が100点、検査が500点であれば、それぞれ1,000円と5,000円の費用になります。

保険適用額と自己負担額

日本では多くの医療費が健康保険でカバーされますが、領収書には保険適用額と自己負担額が明確に表示されています。自己負担額は、通常は医療費全体の30%ですが、高額療養費制度や年齢に応じた減免措置が適用される場合もあります。この部分をしっかり確認し、間違いがないかチェックしましょう。

知っておくと役立つポイント

再発行について:
もし領収書を紛失した場合、多くの病院では再発行が可能です。しかし、再発行には手数料がかかる場合があるので注意が必要です。


確定申告時の医療費控除:
一年間で一定額以上の医療費を支払った場合、確定申告で医療費控除を受けることができます。領収書は必ず保管しておきましょう。

まとめ

病院の領収書は、単なる支払いの証明書だけではありません。
正しく理解し、しっかりとチェックすることで、あなたの健康管理や家計管理において重要な役割を果たします。日々の健康と経済的な安心を守るために、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

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